2026.09.07

ティーペアリングとは?ワインペアリングのように楽しむ、お茶請けとの新しい組み合わせ

レストランなどで料理にぴったりのワインを合わせることを指す「ペアリング」という言葉を耳にしたことがある方は少なくないのではないでしょうか。この考え方はお茶と料理・スイーツの相性を楽しむ「ティーペアリング」にも生かされています。ケーキや焼き菓子だけでなく和菓子はもちろんのこと、チョコレートやグミなどのひとくちデザートも、お茶請けとして楽しめる選択肢のひとつです。

この記事では、紅茶や日本茶とスイーツの相性や選び方、日常にも取り入れられるティーペアリングの楽しみ方をまとめました。お気に入りのお茶とお菓子を用意して、おうちで贅沢な味わいの旅を楽しんでみてください。

ティーペアリングとは?
お茶とお菓子の味わいを合わせる「同調」

ティーペアリング

「ティーペアリング」はお茶と食べ物の「相性の良い組み合わせ」を見つけることを指した言葉です。ティーペアリングの実践に際して参考になるものと言えば、やはりペアリングとして広く知られる「ワインペアリング」です。ワインペアリングの基本的な知識を習得して、ティーペアリングに応用してはいかがでしょう。

ワインペアリングにはいくつかの“法則”がありますが、まず目安とされるのが、味わいや香りの要素が似ているもの同士を合わせる“同調”です。
共通する風味を持つものを組み合わせることで、お互いの風味が調和し、それぞれの魅力を楽しみやすくなるというわけですね。※1
この考え方はティーペアリングにも応用できます。例えば、甘辛く焼き上げられたおせんべいにほうじ茶を添えると、それぞれの香ばしさを楽しめます。

もうひとつの法則は、ワインと料理の味わいの強さや濃厚さを合わせるという考え方です。

この考え方をティーペアリングで試すなら、バターやクリーム、チョコレートなどをたっぷり使った濃厚な焼き菓子には、芳醇な香りとコクのあるアッサムティーが合うかもしれません。※2

☆ほうじ茶との組み合わせを楽しむならこちらのお菓子もおすすめです。
小さいけれど、本格派 本格堅焼き 越後樽焼

☆お茶の種類を知ってティーペアリングをもっと楽しみませんか。詳しくはこちらをご覧ください。
緑茶、玉露、煎茶って何が違うの?季節の和菓子との組み合わせを考える

和菓子×中国茶・ハーブティー、洋菓子×日本茶
「和洋クロス」の意外な組み合わせを楽しむ

ティーペアリング

ペアリングではあえて要素の異なる組み合わせを試してみるのも、楽しみ方のひとつです。ワインペアリングでも塩気の強いチーズに、甘口のワインを合わせたりします。特徴や味わいの違うものを合わせると、互いを引き立てたり補完したり、リセットしたりすることができるのです。※3

ティーペアリングでも洋菓子に日本茶や中国茶を組み合わせると、「見慣れたお菓子がいつもとひと味違って感じる体験」が楽しめるかも。例えば濃厚なチョコレートや生クリームのケーキには、ついコーヒーや紅茶を用意しがち。しかし、そこに香ばしいほうじ茶を組み合わせると、渋みが後味をすっきりと切り替え、さらに焙煎香が加わることで、いつものケーキが少し違う表情を見せてくれます。※4

なお、ほうじ茶はかりんとうやざらめせんべいのような甘みの強い和菓子にも、揚げせんべいのような油を使った菓子にもぴったり。ほうじ茶の渋みで口の中をすっきりリフレッシュさせ、続けて食べる次のひとくちが新鮮においしく感じられます。

逆に西洋風・中華風のお茶を日本のお菓子に合わせても、お米の甘みや醤油の香ばしさを引き立ててくれることがあります。みたらし団子や白あんの和菓子には、華やかな香りの烏龍茶を合わせてみるのも良いでしょう。塩気のあるおせんべいにはカモミールなどのハーブティーを合わせると、おせんべいの塩気にハーブの優しい香りが重なり、ひと味違った組み合わせを楽しめます。

和洋中を問わずにさまざまな組み合わせを試してみると、自分だけの新しいおいしさに出会えるかもしれません。

☆日本でお茶が飲まれるようになったのはいつ?お茶の起源について詳しくはこちら
紫式部もお茶菓子を食べた?平安時代にも飲まれていた「お茶の起源」とは?

☆意外なおともにコーヒーはいかが?たっぷり黒大豆が 丸大豆せんべい

グミやひとくちデザートのお茶請けで
新感覚のモダンペアリング

ティーペアリング

ひとくちサイズのチョコやグミなどのお菓子を使ってもティーペアリングを楽しむことができます。準備不要で手軽に贅沢感を味わえる「ひとくちデザート」との組み合わせはどのようなものが考えられるでしょうか。

チョコレートやトリュフを使ったティーペアリングなら、「格(重さ)を合わせる」ことや「リセット」を意識してみてはいかが。カカオ成分が高いほろ苦いチョコにほうじ茶を合わせると、焼き菓子のように深みのある香ばしさを楽しめます。生クリームやミルク多めのチョコには、コクのあるアッサムティーや、優しくすっきりした和紅茶を合わせると良いでしょう。フルーティなベリー系チョコには、同じく酸味のある華やかなハーブティーを合わせたいですね。※4

オレンジやレモンなどの爽やかな味わいが楽しめる柑橘系のグミには、冷たい緑茶や、ハイビスカスティーのように爽やかな酸味を持つお茶が同調するかもしれません。また、ぶどうなどの果実感が強いグミには、マスカットのような香りを持つダージリンのセカンドフラッシュを合わせると、香りの方向が近く、相性の良いペアリングのひとつとして楽しめそうです。

塩気のあるおせんべいなどのお菓子と甘酸っぱいグミを合わせ、交互に味わうペアリングもおすすめです。塩せんべい×レモングミ×冷茶の爽やかルート、醤油せんべい×梅・ぶどうグミ×和紅茶の和風ルートなど、お馴染みのお菓子が贅沢な余韻を残す、いつもとはひと味違うティータイムを考えてみてはいかがでしょう。

☆そもそも「お茶請け」とは何でしょう?お茶請けの基本と種類について詳しくはこちらをご覧ください。
お茶請けとは?ピッタリな和菓子の種類は?知っておきたい「お茶請け」の基本

☆グミと塩気のあるおせんべいを合わせるなら、こちらもおすすめです。
ひとくち新潟仕込み 塩味

ノンアルコールでもOK!ペアリングをより楽しむポイント

ティーペアリング

「おうちペアリング」を満喫したいと思ったら、お茶とお菓子の組み合わせのほか、演出の仕方を工夫してみるのも良いかもしれません。

例えば、カフェのような雰囲気を楽しむため、お菓子やお茶を入れる器に凝ってみる。和菓子を美しい洋皿や木製トレイに並べてみたり、冷茶や水出し紅茶をワイングラスに注いだりすると、いつもとは違った気分を味わうことができます。

また、ワインペアリングには、「地元のワインには地元の郷土料理が合う」という“産地を合わせる”考え方がありますが、それをティーペアリングにも応用することで自宅にいながら旅気分を味わえます。抹茶のお菓子と宇治玉露を合わせて贅沢な和の京都旅をイメージしたり、カレー味のお菓子とインド産チャイを合わせてエスニックな気分を楽しんだり。器だけでなくテーブルクロスや音楽にもこだわってみたいところです。

ワインペアリングでは料理とワインが口の中で合わさることで生まれる「第三の味」を楽しみます。ティーペアリングでもお茶とお菓子をただ交互に味わうだけでなく、最初にお菓子の「甘み」や「酸味」をじっくり堪能し、お菓子を飲み込んでから口の中に香りが残っているタイミングで、お茶をひとくち含むと、新たな味わいが楽しめるかもしれません。

☆世界の味を日本で気軽に楽しめる?!イタリアのドルチェについて詳しくはこちらをご覧ください。
ドルチェって何?スイーツやデザートとの違い。本場の味を再現したお菓子も!

【参考文献】
※1 株式会社 モトックス
https://www.mottox.co.jp/column/cook/pairing-vol1.html
※2 TEA CLAN
https://teaclan.jp/pages/tea-pairing-sweets
※3 株式会社 Na Team
https://nateamlab.jp/home-party-wine-pairing/
※4 国際日本茶協会
https://gjtea.org/jp/japanese-tea-innovators-10/

  • 澤 晶子

  • ライタープロフィール
    澤 晶子(サワ アキコ)
    WEB編集者・ライター
    長年、学習塾・家庭教師勤務。フレンチ・イタリアンレストランでの勤務経験も豊富。趣味は食べ歩きと料理。季節のグルメのお取り寄せにも目がなく、特に地方限定銘菓が大好きです。