2026.02.02

おやつにカルシウム食材を 素材の栄養もとれる間食のヒント

カルシウムは健やかな体を保つために必要な栄養素ですが、十分に摂取できていない人が多いのが現状です。牛乳などの乳製品をはじめとしたさまざまな食材にカルシウムが含まれているものの、1日3回の食事だけで必要量を補うことは簡単ではありません。そこで活用したいのが間食です。小腹がすいた時にカルシウムを補えるおやつを食べれば、無理なく栄養素を摂取できます。本記事では、カルシウムを多く含む食材と、日々の間食に取り入れるヒントをご紹介します。

乳製品や野菜に含まれる栄養素「カルシウム」摂取の実態

カルシウムは、丈夫な骨を維持するうえで重要な栄養素です。さらに、血液凝固やホルモンの分泌、筋肉の収縮などにも関わっており、体のさまざまな機能を正常に保つためにも欠かせません。※1

ところが、カルシウムが豊富な乳製品を日常的に摂取する欧米の食文化とは異なり、日本の伝統的な「和食」では乳製品をほとんど使用しません。そのため、カルシウムが不足しやすいといわれています。※2

実際のデータを見ても、日本人はカルシウムを十分に摂取できていないことがわかります。「日本人の食事摂取基準」におけるカルシウムの推奨量は、30歳以上の男性で750mg/日、30〜74歳の女性で650mg/日です。一方、令和6年「国民健康・栄養調査」では、20歳以上の平均摂取量が男性489mg/日、女性476mg/日となっており、いずれも推奨量を下回っています。※3※4

栄養素のなかでもカルシウムは、体への吸収率があまり高くありません。吸収率が高いとされる牛乳でも、含まれているカルシウムのうち体に取り込まれるのは約40%です。野菜はさらに吸収率が低く、含まれるカルシウムの約20%しか体に取り込まれないと考えられています。※1

このように、カルシウムは「どの程度体に吸収されるか」を考えることも大切です。カルシウムの吸収率を高めたい時に役立つのが「ビタミンD」です。ビタミンDには、小腸でのカルシウムの吸収を助ける働きがあるとされています。

カルシウム不足を防ぐためには、カルシウムそのものの摂取だけでなく、ビタミンDの摂取も意識してみましょう。

ビタミンDを多く含む小魚などのカルシウムを補える
身近な食品は?

カルシウム おやつ

カルシウムは、私たちの食卓によく登場する身近な食品に含まれています。なかでも、牛乳やヨーグルト、チーズといった乳製品は吸収率が高く、手軽に食べられる点でもおすすめです。ただし、乳製品が体質に合わない場合があることには注意が必要です。

乳糖不耐症の人が牛乳に含まれる乳糖を摂取すると、お腹の張りや腹痛、下痢などの症状が現れることがあります。また、乳アレルギー(牛乳アレルギー)を持つ人が乳製品を摂取した場合、蕁麻疹(じんましん)や皮膚のかゆみ、目の充血、咳、腹痛、嘔吐などの症状が現れる可能性があります。※5※6

乳糖不耐症やアレルギーのある人は、乳製品以外の食品からカルシウムを摂取しましょう。カルシウムを多く含む食品は幅広くありますが、なかでも小魚は、カルシウムに加えてビタミンDも含まれている点で、積極的に取り入れたい食品のひとつです。

そのほか、厚揚げや水菜、小松菜、昆布、海苔、いりごまやすりごまなどのごま製品にもカルシウムが含まれています。※7

小腹がすいた時がチャンス? 間食で無理なくカルシウム補給

カルシウム おやつ

カルシウムを含む食材は多くありますが、毎日の食事だけで十分な量を摂取するのは簡単ではありません。そこで注目したいのが、「間食」です。小腹がすいたときにカルシウムを含むおやつを選べば、無理なくおいしく栄養素を補えます。

ヨーグルトやチーズなどの乳製品はコンビニでも手軽に購入でき、すぐに食べられて便利です。料理には取り入れにくい小魚も、アーモンド小魚や小魚せんべいといった商品であれば、気軽に取り入れられます。

昆布は出汁を取る際に使うイメージが強く、日常の食事のなかでそのまま食べる機会はあまりないかもしれません。しかし、梅昆布や酢昆布、昆布チップスなど、昆布をそのまま楽しめるおやつは数多くあります。さらに、海苔やごまを使ったおやつも豊富で、カルシウムを含む間食のバリエーションは意外と多彩です。

甘いものやスナック菓子を選びがちな間食の時間も、少し工夫するだけで不足しがちな栄養素を補う機会に変えられます。間食を活用し、日々の生活のなかで上手にカルシウムを補給していきましょう。

☆カルシウムをお菓子で手軽に摂取しませんか。
4個装(8枚)に牛乳200ml分のカルシウム入り
素材のうまみたっぷりの「じゃこ気分」「えび活」をおやつ、お茶請け、おつまみにどうぞ。

☆間食には「トリプトファン」を含む食品もおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。
間食とは何か?おやつがもたらす心身の幸福感とトリプトファンの関係
おせんべいの絶品アレンジレシピ トッピングや味変で広がる楽しみ方

カルシウムを効率よく補うポイントは間食の習慣化と日光浴?
食生活にちょっとした工夫を

カルシウム おやつ

カルシウムを効率よく摂取するためには、食事や間食の内容だけでなく、摂り方や生活習慣にも目を向けることが大切です。たとえば、塩分を摂りすぎると体内のカルシウムが排出されやすくなると考えられています。そのため、塩味の強い間食は控え、素材の風味を生かしたものを選ぶとよいでしょう。※1

カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でも作られます。ビタミンDを含む食品を取り入れるとともに、散歩や買い物などで外に出て、日光を浴びる習慣を意識してみてください。※8

また、カルシウムは一度に多く摂るよりも、数回に分けてこまめに摂取するほうが、効率よく体に取り込まれるといわれています。日々の食事に加え、カルシウムを補えるさまざまなおやつを習慣的に取り入れ、カルシウム不足を防いでいきましょう。※9

【参考文献】
※1 上西一弘(2022年)「栄養素の通になる 第5版」女子栄養大学出版部
※2 雪印メグミルク株式会社
https://honemirai.meg-snow.com/column/foods/article214/
※3 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
※4 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66279.html
※5 一般社団法人 Jミルク
https://www.j-milk.jp/report/study/h4ogb40000003zae-att/h4ogb40000003zcp.pdf
※6 一般社団法人 日本アレルギー学会
https://allergyportal.jp/knowledge/food/
※7 文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html
※8 国立研究開発法人 国立環境研究所
https://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/79/column1.html
※9 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
https://hfnet.nibn.go.jp/mineral/detail660/

  • いしもとめぐみ

  • ライタープロフィール
    いしもとめぐみ
    管理栄養士。一般企業勤務を経て、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験。現在は、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。日本ワインとおいしいものが大好き。